ネモフィラはギリシャ語のネモス{小さな森)とフィレオ(愛する)という言葉に由来します。森林の周辺に自生することから付いた名前です。その名がよく似合う愛らしい花です。
ネモフィラ
ムラサキ科(ハゼリソウ科)ネモフィラ属の1年草です。ネモフィラは北アメリカ原産、十数種が分布しています。日本には1914年に渡来しました。和名はルリカラクサ(瑠璃唐草)、細かく切込みのある葉の形から唐草の名が付きました。
ネモフィラ・マクラータ
草丈30㎝、花径も3cmと大きい。英名ファイブスポット。カリフォルニアの森林の周辺に自生します。白花に呼ばれる青いインクが滲んだような模様があります。
開花は4~5月。
分岐した葉腋から花茎を伸ばし花茎2~3cmの頭花を付けます。花弁は5枚。雌しべ1本、先端が2裂しています。目玉が付いているみたい。雄しべ5本、葯は濃紫色、白い花粉があふれています。
草丈10~20cm。茎はよく分岐して匍匐し20cmほどになります。茎や葉には柔毛があります。葉は柔らかく7~9の深裂する羽状複葉です。対生または互生。
緑色の子房が目立ってきました。
若い果実です。茶色くなってから採取します。
ネモフィラ・メンジェシー
インシグニスとも呼ばれる代表的な品種。オレゴン、カリフォルニア原産。真ん中の白色に空色、青紫色の覆輪があります。対比が美しい。英名ベビー・ブルー・アイズ
ネモフィラ・プラチナスカイ
メンジェシーの変種、同じ青い花で茎が緑葉がシルバーの品種です。
ネモフィラ・ペニーブラック
メンジェシーの変種、ディスコイダリスの園芸品種。蕾は白色。
黒に近い紫色の花で縁と裏面が白色のシックな花です。草丈も花も小さめです。
ネモフィラ・スノーストーム
メンジェシーの変種、アトマリアのの園芸品種。白花に黒紫色の細かい斑点が散らばっています。
育て方
霜よけは必要ですが耐寒性はあります。夏には枯れます。
種蒔き
9~10月に3~4粒種をポットもしくは直播して本葉3~4枚の時に間引きます。種は嫌光性なので2mmほど土をかけます。
植えつけ
ポットの場合は10月に根が回ってきたら日当たりの良いところに植え付けます。直根性ですので根を傷めないように気を付けます。過湿に弱いので浅植えにします。
肥料
少なめに。多いと葉ばかり茂って花付きが悪くなります。
病害虫
アブラムシが付くことがあります。灰色かび病予防のために枯葉や弱った葉をこまめに取り除きます。