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ユリ科~ウバユリ(姥百合)

にょきっと伸びた茎の先の果実を覗くと3つに割れてブラインドのような構造物の間に規則正しく並んだ種子がみえます。風を待っています。

ウバユリの特長

ウバユリ

ユリ科ウバユリ属の在来種で関東以西の山地に多く自生しています。属名のカルディオクリナムはギリシャ語で心臓+百合の意味、英名もハートリーフ・リリー。若葉や鱗茎は食用になります。

ウバユリ

草丈は50~100cm。葉柄の下部が膨れた鱗茎を持ちます。葉を輪生状に5~10枚の葉を根生葉状に付けます。基部が太くなる長い葉柄を持ち1葉は5~25cmの卵状楕円形で基部は心形で網状の脈があります。葉の出始めは縦に巻いています。茎は直立して無毛、中空です。茎葉は小さく中ほどに付きます。ウバユリは一回繁殖型植物で、一度花を咲かせると枯れてしまいます。花を付けるころには鱗茎は細り、傍に新しい鱗茎ができます。

ウバユリ

花期は7~8月。茎の上部に横向きに数輪の総状花序を付けます。花の基部に小さな鱗片状の狭披針形の苞が付いています。

ウバユリ

緑白色の花弁は6枚、やや不揃いに筒状に付き、あまり開かず先端がやや反り返っています。花弁の内側の先の方や奥に赤褐色の斑点があります。

ウバユリ

雄しべは6本、花糸の長さが異なります。

ウバユリ

細い花糸は白色、葯は楕円形でユリがT字型に付いているの対して花糸につながるように付いています。淡黄色の花粉が溢れています。柱頭は3角状。

果実

ウバユリの果実

果実は4~5cmの楕円形です。11月、茶色く熟し乾燥すると縦に3裂します。縦方向に膜があり6室に分かれていて整然と種子が並んでいます。種子は1cm余りの鈍3角形、扁平な半円形の周りに広い膜があります。その数は400~600個。

ウバユリの種子

果皮の裂片は網のような構造物になり風を通しながら種子が零れるのを防いでいます。風が吹き込むと上方向に種子が飛ばされて円を描くように飛んでいきます。

ウバユリ

種子が散布されました。下からの風通しがとても良い構造になっています。

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