植物の構造 育て方

ムラサキ科~ワスレナグサ(勿忘草)の仲間

属名の「ミオソティス」はギリシャ語の「ハツカネズミの耳」という意味で葉や茎が軟毛に包まれて柔らかい様子を表しています。種名の「スコピオイデス」は「サソリの尾のような」という意味で花序の様子を表しています。英名はforget-me-not 日本名は勿忘草、忘れな草。
中世ドイツの悲しい恋のお話がもとになっています。

ワスレナグサの特徴

青い花に黄色い副冠のあるワスレナグサ(勿忘草)の花、

ムラサキ科ワスレナグサ属の1年草、寒冷地では多年草です。花壇で栽培されているのは「ノハラワスレナグサ」「エゾムラサキ」やその交雑種です。「シンワスレナグサ」は観賞用として渡来したものが1950年代から野生化して日本の在来種のエゾムラサキとの交雑種し、またノハラワスレナグサは明治時代に渡来し、それぞれ交雑種が生まれています。

ワスレナグサ(勿忘草)

草丈10~50cm。下部の葉は葉柄があり倒披針形、上部は無柄の長楕円形で互生。白い軟毛があります。

軟毛だらけのワスレナグサ(勿忘草)

花期3~5月。萼には白い軟毛があります。ワスレナグサは萼片が正三角形で毛は平伏した短毛であることからこれはワスレナグサ(シンワスレナグサ)ではなく交雑種などのようです。

サソリ型花序のワスレナグサ(勿忘草)

サソリ型の花序、開花とともに巻きがほどけます。花弁は5枚。花径は6~9mm。花冠は白色や黄色の副冠があります。中央部に白い放射状の膨らみがあります。花弁には毛が生えています。花弁の数が5枚のものと6枚のものがあります。果実は4分果。

よく似たノハラムラサキは花径が3mmと大変小さな花です。

育て方

日向や半日陰の水はけがよく、水持ちの良い土壌を好みます。湿りけのあるところが好きですが水はけが悪いと腐りやすくなります。丈夫で育てやすい花です

増やし方

9~10月に種蒔きをします。一晩水につけてから蒔きます。嫌光性種子なので覆土します。こぼれ種でも増えます。

花後

花が終わると花茎を付け根から切ります。原産地では多年草ですが、日本では花後に枯れてしまします。

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